2012年3月10日土曜日

箱根神社の境内社ほか

箱根神社は広い境内地を持つ神社なので、滞在時間が一時間半ほどでは、とてもではありませんが、すべてを見て回ることはできません。
というわけで、見逃したものも多くあるのですが、今日は写真があるものだけでも紹介していきたいと思います。

まずは、こちらが駒形・高根神社です。


箱根神社が創建される以前、当地は駒ヶ岳を神体山とする山岳信仰の霊場として崇敬されてきたことは前にも述べました。
爾来、当社は仏教、とりわけ修験道と習合して栄え、駒ヶ岳の駒形権現をはじめ、弁財天・離宮権現・山神社・吾妻社・一之社護王神・二之社神等が勧請され、そのほかにも神明宮や八幡宮・春日社・稲荷社・天神社等が御祭神に仏名を冠して奉斎され、また芦ノ湖には豊玉姫・玉依姫・白和龍王・九頭龍王が祀られるなどして、さまざまな神が神仏混淆する形で御本社の東西南北に鎮祭されていました。
のちに明治初年の神仏分離をうけて諸社の統廃合が行われ、諸神を当地に合祀奉斎。現在の駒形・高根神社となりました。

さまざまな神様を合祀・奉斎したものであるために、現在の御祭神も非常に数が多く、駒形神社には高皇産霊尊・神皇産霊尊・櫛御毛奴尊・豊玉比賣命・鵜葺草葺不合尊・天照皇大神を祀り、高根神社には天児屋根命・天太玉命・天宇受賣命・大山祇命・乙橘姫命・譽田別命・稲倉魂大神・菅原道真朝臣命を祀ります。

つづいて、日吉神社です。


古くは「山王社」・「山王権現」などと称しましたが、明治元年の神仏分離以降で現社号「日吉神社」に改称しました。
御祭神の大山咋神は、箱根権現鎮護の神・地主神として崇敬されているということです。

つづいては第六天神社です。


第六天神は、箱根山に入峰修行する多くの修験者たちによって、九頭龍明神や弁財天と共に崇敬されてきたものだといわれています。
現在の御祭神は淤母陀琉神ですが、先の二社と同様、明治の神仏分離をうけて勧請されたものでしょう。

当社が武家の信仰が厚い神社だということは前にも述べましたが、その理由の一つに坂上田村麻呂が表矢を献上した「矢立の杉」の伝承があります。
延暦二十年(801)、東北鎮撫に向かった坂上田村麻呂は、その道中、箱根権現に参詣し「表矢」を献じて武運長久を祈願しました。
田村麻呂は御神徳のおかげで諸願成就し、東北平定を果たしたので、安倍貞任を追討した源義家ら、後世の武人たちもこの先例にならい、表矢を神前に献上して戦勝を祈願したといわれています。

この矢立の杉は、箱根神社ホームページの境内案内図を見ると、参道の比較的わかりやすい場所にあるようですが、なぜか見落としてしまいました。
わたしが東北の人間だったからでしょうか。

境内にある木としては、こちらの安産杉も信仰の対象になっています。


この木は神籬(ひもろぎ)として古代から崇められてきたものだそうですが、それがいつの頃からか健全な母胎の象徴とみなされるようになり、やがて子孫繁栄を祈る子授け安産の杉として崇敬されるようになりました。
源頼朝の御台所、政子も安産を祈願し、無事実朝を出産したといわれます。

その他、境内には万巻上人の奥津城(=お墓 ※毎月24日の月次祭は誰でも参加できる。要連絡)、神奈川県指定天然記念物のヒメシャラの純林などがあり、また、境外には白龍神社(箱根樹木園内)、弁財天社(九頭龍神社本宮境内)、箱根山七福神(元箱根の興福寺・芦之湯の弁財天社ほか)などがあります。

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