2013年6月27日木曜日

岩木山神社⑧参道狛犬

それでは、最後に岩木山神社の参道狛犬をご紹介します。
これまで長々と岩木山神社の由緒やら社殿やらについて云々してきましたが、もともとわたしは狛犬が見たくてここに行っただけで、由緒や伝説などの細かいことは、本当はそんなに気にしていないのでした。
なにしろ、岩木山神社には狛犬界ではよく知られたセレブ狛犬がいます。
狛犬ファンにしてみれば、そうしたことが神社参拝のための大きなモチベーションになるのでありました。

さて、それでは岩木山神社の狛犬を見ていきましょう。
岩木山神社参道には、狛犬が三対あります。
まずはそのうちの一対目です。


こちらの狛犬は、楼門の少し手前あたりにありました。
台座には、「紀元二千六百年 八月一日」「奉献 藤本兼太郎」「南津軽郡藤崎町」などの文字が刻まれています。
紀元二千六百年というのは、昭和十五年(1940)のこと。
この年は皇紀二千六百年を記念して、国威発揚のため全国で祭典や奉祝行事が行われた年ですが、この狛犬もその一環として奉納されたもののようです。
右の阿形は角なしの獅子、左の吽形は角ありの狛犬の形式になっていますが、デザイン的には新しく、顔の造作もまあ普通でした。

問題は次の狛犬です。
くだんの狛犬は、楼門前の石段の手すりの角柱に、しがみつくような形でくっついていました。


この狛犬は、元禄七年(1694)に建立されたものだといわれています。
その頃、弘前藩四代津軽信政によって下居宮再建や社殿の大改修が行われていたので、その時に建立されたものでしょう。
石製の手すり(石垣)とともに、当地産の重さ約2トンの一枚の石から削り出されたものだということです。


尻尾に多少の破損が見られますが、三百年以上雨風にさらされてきたわりに、保存状態は良好であると思います。
ですから、表情や手足の筋や爪の状態なども、バッチリなのです。


ああ、かわいい。
ちなみにこの狛犬、文化財でもなんでもないので、おさわり自由です。
わたしも思うさま、さわってきました。ありがたいことです。

三対目の狛犬は、楼門と中門の間あたりにあります。


「明治二十一年八月一日 講中」と台座にありました。
たぶん岩木山に対する富士講的な講組織により奉納されたものと思われますが、詳細はよくわかりません。
石工の名前はわかりませんが、なかなかいい狛犬を造る人のようです。
とくに顔の造作がいい。いい顔で笑っております。

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