神使と神馬

稲荷神社には狛犬のかわりに狐の像が置いてある場合があります。 この狐は神使(しんし)といいます。

文字通り神様の使いですので、狛犬とは若干意味合いが異なります。
神使の種類はいろいろありますが、それぞれが特定の神と結びついて、その神の意思を伝えるということです。
狛犬がSPだとすると、神使はスポークスマンという感じでしょうか。
つかわしめ、眷属などと呼ばれたりもします。

稲荷明神の狐のほかに、代表的なものとして、例えば春日明神の鹿が挙げられます。
奈良公園にいるお煎餅が好きな彼らも神様の使いなので、間違えても傷つけたりしてはいけません。
ましてやあのおとなしい生き物をボーガンで撃つなどと。
「一昔前なら石子詰めだぞ」とニュースを見ながらプンスカプンスカ怒っておりましたが、ものすごく長くなりそうなのでやめます。
石子詰めをご存知でない方は、各自検索してください。

青森には狐以外の神使はあまりいないようです。
恥ずかしながら、わたくしはまだ狐しか見たことがありません。

御神馬

それから、神社の境内に馬の像が置いてある場合がありますが、あれは神馬(しんめ、じんめ)といいます。
何かを祈願する際に、神様に早く来ていただくために、乗り物である馬を奉納するのだとかなんとか聞いたことがある気がします。

昔は生きた馬を奉納していたそうですが、生きた馬を管理するのは大変なので、次第に石とか木製の像に変わったのだそうな。
絵馬を奉納するのもこれに基づくのだそうな。

神使の狐も神馬も、現実に存在する生き物を基にしているので、造形的には特におもしろいとか変わってるということはないのですが、時々いい顔のやつがいるので見逃せないのです。